一度限りの愛してる 続
退院
退院して、気になっていたことを聞いた。
「私も役に立ちたい。何が出来る?」
「約束してたからな。
お前には、俺のしている族造りを手伝ってほしい。
あと、俺の嫁になってほしい。」
「えっ嫁ですか?」
「そうだ。」
「わかりました。
でも、私にも喧嘩のやり方を教えてください。
少しでも助けになりたい。」
「分かった分かった。
じゃあ、名前を決めよう。
本名は麗華。
族の通り名は涙冷(ルイレイ)
個人では自分で決めて良い。
明日からな。」
「はい。」
それから激しい練習が始まった。
体力のない私はまず走り込みで体力作り。
余裕が出来てきたら喧嘩の特訓
そしてだんだんと強くなり、いつしか世界にも名を広めるほどとなった。
架蔌斗さんは元々強かったから、世界トップになっていた。
徐々に作っていった族の冷鬼
もう世界トップになっていた。
架蔌斗さんが総長
私が副総長
と なり
世界トップと世界に名をはせる者が創った冷鬼には
志願者が多くいた。
でも、メンバーは自分たちが見込んだやつしか入れなかった。
勿論周りの目は恐怖 怒り 異様 様々だ。
でも、そんなこと構わない。
仲間が居れば
仲間が大事だから。
もう影人は5歳、
私は架蔌斗さんと二十歳で結婚してから
既に2年たった。全部合わせると5年。
関係はない。
求めないで居てくれるから
でも、本当の父親のように影人を可愛がってくれる。
ただ一度持ちかけたことがある
それは去年お兄ちゃんの命日
泣いてしまう私を助けてくれた。
何も出来ない自分が悔しくて、
でも、それをそっと察してくれた彼は
「無理にしなくていい
麗華が俺を好きになってくれたときに気づいて
抱くよ。
恥ずかしがってもな」
と優しくいい
来るかもわからない日の約束をしてくれた。