悲恋-HIREN-



「優介……………


最後なんだからもっと……」




優介は最後まで優介だった。


遺書に悲しい別れがあると思って気合い入れて読んだのに…………



最後まであたしを笑顔にしてくれた。


だって泣いてたあたしをこんな紙切れ一枚で笑顔にしてくれる人なんて優介以外いないと思う。




優介、ずるいよ………


いなくなってから貴方を愛しく思う。

どうして優介の愛を今頃になって深く思えたんだろう。


もう遅いのに………………




けどね、優介。

あたしはこれが現実であって


これが人生なんだって思えたんだ




優介が幸せになれって言うなら幸せを求めてあたしはがんばるよ。

貴方が残してくれた最高の居場所であたしはがんばる…………。






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