悲恋-HIREN-
20。
「紗和、おせぇよ!」
「まってよぉ……!」
空が輝く朝。
あたしは春日を追いかける。
あれからあたしは春日と一緒にいるようになった。
那智、将希も四人で。
優介がいなくなった穴を春日が埋めてくれてるんだ。
優介…………
あたし今幸せかな?
自分じゃよくわからないんだ。
だって幸せって言葉、簡単に言えてしまうなら本物じゃないと思うの。
それにね?
貴方がもしここにいて五人だったらって考えてしまうんだ…………。
バカらしいよね。
けどあたしは貴方をずっと愛しく思う。
春日を愛しても
優介だけは忘れないよ。