悲恋-HIREN-
3。
そのあと、あたしはなんとか休憩をもらい春日と文化祭を回ることにした。
「凄いなぁ。」
春日は高校の文化祭を見たことないから感動してる。
まるで子供みたい。
「結構たくさんあるんだよ?
お化け屋敷とか、食べ物も売ってる!」
「すっげぇな!
あ、お化け屋敷行こうぜ?」
春日は目の前にあったお化け屋敷を指さしながら言った。
「いいけど………。
なんか怖そうじゃない?」
「大丈夫だって。」
春日はそう言い、あたしの腕を掴んで中に入った。
だって文化祭レベルのお化け屋敷じゃないんだもん!!
普通に怖いって………。
「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「ひぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」
「やぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「落ち着けって!紗和?」
「無理無理!!もうやだぁ!」
案の定あたしはとにかく走って叫んでお化け屋敷を出た。
だって普通、文化祭のお化け屋敷って言ったら蒟蒻とかでしょ。
なんで普通に…………
思い出しただけでもういや。
「紗和、昔から怖いのだめだったよなぁ?
じゃぁ次は紗和が行きたいとこ言えよ。」
春日は笑いながら言う。
笑い事じゃない!!
「あたしは喫茶店に行きたい!!
ケーキが美味しいんだって!!」
「あー、はいはい。」