悲恋-HIREN-
あたしはドアが開き看護婦さんと目が合った。
看護婦さんはニコッと笑った。
「春日くん、彼女がいらっしゃったわよ♪」
…………鬼!!
看護婦さんはそのままあたしを病室に入れてから消えた。
「紗和、久しぶりだな。」
なんかイヤミに聞こえる………。
「外国に行って良いよ。」
あたしは言いたかった言葉を早々と言った。
「どうしたんだ?急に。
あ、…………聞いてた?」
春日は顔を真っ赤にしながら聞いてくる。
あたしは黙って頷いた。
「まじかよ…………。
俺、恥ずかしいな。」
春日はあたしとは反対の方向を向き顔を見えなくした。
けど春日は耳まで真っ赤だった。
「春日、手術絶対成功だよ♪
なんてったってあたしがいるからね!!」
あたしは春日に後ろから抱き着いた。
「……………ったく。
紗和がいると調子狂う。」
とブツブツ言いながら春日は布団に潜った。
可愛い一面を見れて嬉しい。