悲恋-HIREN-
「………あ、ありがとうございます。」
その女の子はあたしに言った。
「どういたしまして♪
さっきは申し訳ありませんでした。」
そう言うと女の子は首を横に大きく振った。
「もういいですよ。」
話し方が大人っぽい子だなぁ。
外見は高校生みたいでお嬢様みたいに上品な雰囲気。
話し方だって女の子らしくて大人っぽい。
「あの………」
「…………何か?」
「おいくつなんですか?」
そう聞くと女の子はクスクス笑った。
「老けて見えますか?
これでも高1です。」
「老けてないですよ!!
ただ大人っぽい話し方だったから………。」
「ありがとうございます。
えっと………あなたは?」
「あたしも高1です!」
そう言うと女の子は驚いた顔をした。
「あ、ごめんなさい。
まさか同い年だったとは思わなかったものだから………。
あたしは神林佐奈(カンバヤシサナ)って言います。」
佐奈ちゃんは自己紹介をしてお辞儀した。
「あ、あたしは斎藤紗和です!」
新しい友達ができた…………。