悲恋-HIREN-
「あ、あたし何か買ってくるね。」
あたしは春日にそう言い、病室を出た。
病院の入り口付近にある売店に向かうと春日のお母さんがいた。
「あら、紗和ちゃん。
春日のお見舞い、ありがとうね。」
「ううん。おばさんこそ少しは休んだほうが良いよ!!」
おばさんも春日が病気になってからだいぶ痩せた。
きっと心配で眠れないんだろうな。
「気遣ってくれてありがとう。
じゃぁ紗和ちゃんに甘えて今日はもう帰ろうかしら。
春日をよろしくね。」
そう言いながらおばさんは頭を下げ、病院を出てった。
あたしは売店に入り、店内を見渡す。
そこであたしはアイスと飴を買って病室に戻った。