悲恋-HIREN-

9。







一緒にお弁当を食べて放課後図書館に行った日からあたしたちは一緒にいることが多くなった。



その為、那智は将希と、あたしは優介と付き合ってると周りの皆には勘違いされているらしい。


けどこの四人でいることが楽しいから別になにも言わない。





そして春日からの連絡は1ヶ月ほど経つとだんだん電話が減ってきた。

きっと飽きられてしまったんだとあたしは感じる。




「さぁーわ!

元気だしなよ………?」



皆はあたしを気遣ってくれる。



「大丈夫だよ♪」




「無理してんのもろわかるで?

無理に笑わんなくていい。」



優介は本当に人のことよく見てるんだね………。

あたしはただ皆に心配かけてるだけ………


どうしたら強くなれるの?



「紗和、元気だせよ?」



将希までが優しく元気づけようとする。



「ほんとに平気だよ♪


春日とはただの幼馴染みに戻っただけってこと!!

自然消滅みたいなものだよ。」



………そう。


直接別れを告げられたわけじゃないけど連絡がほとんどない今は消滅したとしかとらえることはできない。






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