悲恋-HIREN-
「紗和………誰?」
春日は優介を見た途端、不機嫌な顔になった。
「誰はないやろ♪
あんたが春日やろ?
紗和の彼氏やった人。」
「優介には関係ない。」
「名前知ってるやんか。
呼び捨ては嫌いだ。
今日は紗和の母親がお菓子持ってけゆうから来たんよ。
これからデートっちゅうのに邪魔しやがって。」
「ちょ、優介!」
なんで喧嘩してんの!?
春日の顔は恐いし優介もいつもみたいじゃなくて嫌だ。
「紗和、こいつと付き合ってるわけ?」
春日が不機嫌そうに聞いてくる。
「べ、別に付き合ってるわけじゃないよ!!
友達だよ!!」
なんであたしは必死に話してるんだろう。
あたしはお菓子を春日に渡して別れた。