悲恋-HIREN-




「笑わんといてや。


今日は特別なんやから………。」



そのとき見せた優介の顔は大人っぽくてドキドキした。


それから高そうな料理が運ばれてきた。




「うまいか?」



「うん♪


けどお金は………?」



こんな高そうなお店だし高校生が払えるのかな?




「大丈夫♪

俺が払うし。」




「えっ!いいよ!!

悪いし……………。」



「今日は俺に払わせて?


だから俺に話してもらえへん?」



……………何を?



「あのさ……………

さっきの春日っちゅう奴のことどう思ってるん?」



………………え……。



春日のことは好き。

けど今はわからない……。



「春日のことは好きだったよ…………。


けどもう終わったんだもん。」



もしあたしが本気で好きだったらもっと行動してたんだと思う。


それに……………




「そっか……………。


じゃぁもう出るか?」




あたしは頷き、外に出た。


後から出た優介はいつも通りの優介でなんとなく安心した。




そのあと、あたしと優介は夜景を見にいくことにした。








< 55 / 104 >

この作品をシェア

pagetop