悲恋-HIREN-
「笑わんといてや。
今日は特別なんやから………。」
そのとき見せた優介の顔は大人っぽくてドキドキした。
それから高そうな料理が運ばれてきた。
「うまいか?」
「うん♪
けどお金は………?」
こんな高そうなお店だし高校生が払えるのかな?
「大丈夫♪
俺が払うし。」
「えっ!いいよ!!
悪いし……………。」
「今日は俺に払わせて?
だから俺に話してもらえへん?」
……………何を?
「あのさ……………
さっきの春日っちゅう奴のことどう思ってるん?」
………………え……。
春日のことは好き。
けど今はわからない……。
「春日のことは好きだったよ…………。
けどもう終わったんだもん。」
もしあたしが本気で好きだったらもっと行動してたんだと思う。
それに……………
「そっか……………。
じゃぁもう出るか?」
あたしは頷き、外に出た。
後から出た優介はいつも通りの優介でなんとなく安心した。
そのあと、あたしと優介は夜景を見にいくことにした。