悲恋-HIREN-



そして文化祭の日が来た。


あたしのクラスはキャバクラ兼ホストクラブに決まったため、あたしはロングドレス着用。

あたしが着てるロングドレスはピンクのキラキラしてるもので背中は凄く開いてる。



「紗和、セクシーじゃぁん。」



那智があたしの背中を見て言う。



「もう、那智!!」





そういえば春日は午前から1日いるらしい。

平気なのかな…………。




そんな心配をよそに文化祭は始まった。


あたしのクラスは早速たくさんの人が来て満員。


春日の相手できるかな……。



「アイちゃん?どうしたの?」



「あ、ごめんなさい!!」



あたしも接客中………。

相手は同い年くらいで他校の男子だった。


アイっていうのは偽名。

キャバクラでは偽名を使うらしいから皆決めた。


アイってありきたりだよね。



「アイちゃん可愛いね?

俺、タイプだから指名したんだよ?」



「そ、そうなんだ?

ありがとうございます。」



タイプって言われても困る。

こっちはタイプじゃないから。



この人の名前は齊(サイ)さんって言うらしい。

変わった名前………。



『いらっしゃいませー!!』


皆がお客様を出迎える声がした。

あたしも急いで振り返って出迎えると………



春日がいた。








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