悲恋-HIREN-
「紗和、感謝しすぎだよ!
あたしと紗和は親友でしょ?
あんたを傷つける奴は誰だろうと許さない。
たとえ優介でも………。」
「あたしもだよ!!」
そう言うと那智は悲しそうな顔になった。
「な……ち…………?」
「おっはようさん♪」
那智に聞こうとした瞬間、後ろから優介と将希が来た。
「おはよ………。
優介、テンション高いね?」
「そうやろ♪
朝から紗和に会えるんやもん。」
優介ってスラッとそう言うことを言ってしまうから凄いなぁ………。
「ラブラブだね〜お二人さん。」
将希は冷やかす。
那智は一人で歩いてる。
「那智、待ってー。
優介、そうゆう風に言ってくれるのはいいけどやめて?
あと那智を一人にさせたくないから先に行くね。」
そう言い、手を振ろうとすると優介に手を捕まれた。
「俺より那智を選ぶん?」
優介はすごく恐い顔で言う。
那智か優介を選ばなきゃいけないの?
それって変だよ………
「優介、最近変だよ………。
前の優介は優しくて恐いって感じじゃなかったよ。
今の優介はあたしが良いなと思った優介じゃないよ?」
今さら後悔してる自分がいる。
こんなことになるなら春日と一緒にいれば………
そんなこと思ったって仕方ないのにね。