悲恋-HIREN-
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「優介、これ…………。」
今、お昼休み。
寒ぃけど天気が良かったからあたしと優介は屋上でお弁当を食べることにした。
そしてあたしは那智とは違うデコレーションの箱をだし優介に差し出す。
「さんきゅ♪」
優介は笑顔でプレゼントを受け取り、あたしの頭をポンポンと撫でてくれた。
久しぶりに見た優介の笑顔。
こないだからの優介は夢だったんじゃないかと疑ってしまいそうになる。
「食べてもえぇ?」
「う、うん!!」
久々に幸せな時間が戻ってきた。
こんな風に優介の機嫌をとってれば良いんだよね?
そうすればこないだみたいなことはないよね?
「美味いやん!!」
「本当に!?
良かったぁ………。
気にいってくれるか心配だったから…………。」
そう言うと優介はまたあたしの頭を撫でてくれた。
「そんなこと悩まんといてや。
俺なんかこないだから紗和に冷たくしとったからバレンタイン貰えるかめっちゃ不安やったんやで?」
そうだったの………?
優介の顔を見ると悲しそうに笑っている。
「俺、実際あんな感じやし……。
嫉妬深いんよ。そやから紗和に嫌われたと思ってて………。」
優介も不安だったんだ………。
なのにあたしはそれに気付かなかったなんて………