悲恋-HIREN-
「こら!!
春日くんも優介もやめなって。
今ここで話したって決めるのは紗和なんだから。」
那智が二人の間に入り、話を止める。
決めるのはあたし………
わかっていても決められないんだ
優介を裏切ることはできない。
怖いから…………
春日のとこに行くことはできない
一度裏切ってしまったから。
もしあのとき、違う選択をしてたら何か変わってた?
「紗和、お前は結局どっちが好きなんや?」
優介の急な質問。
春日がいるのに…………
「俺も聞きたい。」
春日まで!?
「だからやめなってば!!
紗和が困るんだから!」
「な、那智、そこまで言わなくて良いよ!
けど確かに困るのは本当。」