悲恋-HIREN-




ごめんね……二人とも。



今は優介といることを決めた過去の自分が恨めしい。






────────………………‥



「ほんまアイツなんなんや……」



昼食時間、優介とあたしはいつも通り屋上で食べる。


優介は呆れるように呟く。



「……ごめんなさい。」



………だめだ………………

涙出そう……………。




「紗和が悪いわけちゃうやろ?

それに紗和が春日に揺れるのは俺にも原因あるしなぁ。」



そう言いニコッと笑う優介の顔が少し悲しそうで……イラついてる感じがした。



「あいつのこと好きなら別れてもいいんやで……?」



真剣に言う優介。


あたしは………………




「春日のとこになんて…………行かないよ。

優介とずっと一緒に……………」




「ふざけんなや!!


あいつが好きなんやろ!?
やったら素直に好きだって伝えればいいやんか………!」









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