あなたと出逢わなければ 【第一楽章のみ完結】
UNA……どうして……。
世の中、似てる人はいるのかも知れない。
だけど、そんなの物語だけだと思ってたし、
私には別世界だと思ってた。
だけど……また会っちゃった。
マクサで出逢った、UNAそっくりのあの人。
お父さんの状態を説明してくれてたあの人の声も、
何となくUNAに似てる気がした。
倒れそうになった私を支えてくれた、
あの人の腕も……、UNAとの時間を思いだす。
UNAもliveの後のチェキ会で、
私が床につまづいて倒れそうになった時、
あんなふうに支えてくれた。
不謹慎……お父さんが倒れた後なのに。
あの人に出逢って、こんなにもドキドキしてる自分がいる。
うない先生。
看護師さんにそうやって呼ばれてた……。
『うな』の呼び方まで一緒じゃない。
そんなことを考えながら自宅を目指し、
入院セットを準備して、神宮へとお休みが欲しい旨を申請して、
お父さんの会社にも、お母さんから連絡を入れて貰う。
暫くの休憩の後、再び日赤病院へと愛車を走らせた。