沈黙の境界線
それでも思いは同じだったのか
「ラテ、君に会いたい。本物の・・・生身の君に会って君がこの世に実在しているんだと実感したい。」
モカから届いたメッセージ。
私は返事を返すことができずに
パソコンの電源を落とした。
外に出ることが恐い。
それと同時にもうひとつ
この胸を覆う不確かな不安が、音もなく込み上げていた。
会って
私がモカの理想と違っていたら・・
そう考えると
眠ることさえできない。
理想と言う考え事態、よく分からないのに。
恋愛をするために知り合ったのではない。
心を許せる繋がりを求めて、孤独を分かち合える繋がりを求めて知り合ったのに・・・
会ったこともなければ声を聞いたことさえなくて
名前すら知らないモカの理想通りでなかったら。なんて・・・笑えないくらい
おかしい。