沈黙の境界線
計画
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それでも恭吾への想いは日々、募るばかりだった。
彼が弱く見えるたびに。
彼が私にふれるたびに。
彼の瞳が私を映し出すそのたびに・・・
孤独で可哀想な彼への哀しいどうじょうなんかじゃない。
彼との時間が積もるたびに
募る想い
確かに感じる胸の高鳴りは
淡い恋心だった。
そして、彼があの話を私に持ちかけてきたのは
出会って5カ月目が過ぎようとした頃。
その頃の私達はまるで恋人のように
時間の許される限り会っていた。
それほどまでに、二人の距離が近付いたのは彼が夏休みと言う長い時間を、私に会うために費やしてくれたからだ。