不良探偵

依頼主の青年は、午後7時に調査料を持って事務所に来るとの事。

電話を切り、耕介は時計を見る。

午後7時までは2時間ほどある。

少し小腹が空いてきた。

（駅前で牛丼でも食ってくるか…）

行方調査に没頭するあまり、この所まともに食事もとっていない。

そう決めると行動は早かった。

耕介は椅子から立ち上がり、事務所を出て行く。

早い、安い、美味いの牛丼屋ならば、食べて帰ってくるのに1時間もかかるまい。

依頼主との約束にも間に合うだろう。