恋した人は、漫画の住人
「春ちゃん、ご飯できたわよ。」

「はい。龍呼んできます。」

「ええ、有難うね。」

 私は龍がいる2階の龍の部屋へと向かった。

「龍ーご飯だって。」

 ドアを開けながら私は部屋の中にいる筈の龍に言った。でも、そこに龍の姿は無かった。

「あれ?何処いったんだろ?」

 一ヶ月の間龍はいなかったけど登美子さんが毎日確りと掃除してくれていた。でも、何故か少し埃っぽかった。辺りを見回っていると視線が部屋の中にある勉強机にいった。机の上には・・・携帯と財布それと・・・煙草?

「龍って煙草吸ったっけ?煙草なんか吸うようには見えないけど・・・」

「あれ~春?何?如何したの?」

 突然後ろから声を掛けられたので、声こそ出なかったものの、いい歳して盛大に驚いてしまった。

「春、風呂上り?何か頭からいい匂いがする。」

 龍が私にべっとり張り付き顔を頭に載せて言った。

「そうだよ。折角お風呂入ったのに台無しなる。」

「春~それちょっと酷いよ。お兄ちゃんの事ゴミ扱いですか?」

「私の目の前には兄なんていません。ただ鬱陶しいく喋るゴミがいるだけですが?」

「酷いよ~春ちゃん~それはお兄ちゃんでも傷付くよ。(泣)」

「何?(泣)って!?」

「お兄ちゃんの気持ちです。」

「そうだけど・・・龍ちょっと訊いてもいい?」

「あ~何?」

「龍って煙草吸ったっけ?」

「いや?吸わねぇけど?」
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