恋した人は、漫画の住人
　私はベットに寝そべって漫画と読み出した。
　十冊くらい読んだところで、うとうとしだした。時間は7時でまだ少し明るいけど・・・布団がとっても気持ちよかったからつい寝てしまった。



　　　　　　　　　ゴトッ



　何か落ちた音がしたので私は目を覚ました。起きると目の前が真っ暗だった。（多分深夜1時くらいだろう。）少し経って目が慣れてくると何かか落ちていた。落ちていたと言うよりもあった。少し近づいてみると、その何かが動いた。そして、その何かはあるものを認識した。

「ひ・・・と・・・？」

　其処にいた？いや倒れているのは黒い人だった。

「うっ・・・」

　その黒い人が急に呻いた。黒い人がどうなっているのか分からないから電気を点けた。
　そして、その姿を確りと瞳に捉えた。

「・・・血っ！」

　黒い人は床に倒れて足から血を流してた。でも、そんなに多くは流れていない。この部屋にあるものだけで、処置できそうだ。
　如何やら彼は気を失っているらしい。でも辛いのであろうか気を失いながらも苦しそうに呻いている。
　取り合えず、救急箱（保険医の先生が居ない時のことを考えて各部屋に一つずつ置かれている。）を出して傷口にオキシドールを当てて（凄く大きく呻いたけど）包帯を巻いた。
　大きな傷は押しのその部分だけで、顔や腕の小さな傷は絆創膏やガーゼを張っておいた。
　ベットに運びたかったけど私の力じゃ無理だった。一応その人に掛け布団を掛けた。
　そして、よくその人の顔を見てみる。イケメングループに居そうな整った顔立ちをしていた。

「どこかで見たような・・・何処だっけ？」

　私は部屋の周りを見回してみた。ふと、さっき（寝る直前まで）読んでいた。漫画が目に入った。そして、気付いた。

「・・・大松　晋也！？」

　私は、彼が大松晋也だと知って困惑せずにはいられなかった。
　でも、明日は授業がある。
　私は、困惑してぐるぐる渦を巻いている。思いを抑えてベットに入った。
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