私の最強冷酷彼氏様
どうして…
どうして私をおいていっちゃったの…?
辛いよ…。苦しいよ…。一人はやだよ…
助けて…
自然と開いていた携帯の発信履歴はすべてアカツキの名前で埋まっていて、その名前を震える手でおす。
携帯を両手でもち、今にもこぼれそうな涙を瞼をつぶっておさえる。
プルルル プルルル
何度か音がなったあと、ピタッと止まるその音は、アカツキがでたことをしめしていた。
だけど、アカツキは何もはっすることはなく、まるで私の言葉を待っているようだった。
お母さんがいなくなった二年間。
その二年間はすごく辛かった。
私が毎日あのクラブへ行く理由。
それは、もちろんアカツキに会いたいからでもある。
けど、私があのクラブへ行く理由は、少しでもお母さんの事をわすれたかったから。
絶対忘れちゃいけないし、クラブにいって忘れられたことは一度もない。
けど、なぜか…
なぜだか、アカツキに会うことで忘れることができた。
お母さんを守れなかった、お母さんを殺してしまった…
そんな後悔が、アカツキといることで忘れることができた。