私の最強冷酷彼氏様



 さっきまでは楽しそうに踊っていた女の人たちは動きを止めて、ホールの端に見せつけるようにおかれた大きな扉を、きらきらした眼差しで見つめる

 男のひとも、さっきまでは女の人たちを見ていた目線が扉へいく。


   一気に静かになるホール


そのホールに、がチャリと扉が開く音が響く


   その扉から入ってきた人


 それは、ここにいる人たちの憧れの人であり、この街をしきっている男

 そして、私の愛してやまない人。


 そんな人に誰もが虜になる。


その人は、ホールの誰とも目をあわせることはなく、扉と同様見せつけるようにおかれた大きなガラスの階段をのぼっていく。


 その後ろをまるで王をまもる兵士のようについていく昴さんたち。


 

  この時間がいちばん嫌いだ。


アカツキは私に話しかけることもしなければ、目を会わせることもない。


 まるで、私はアカツキと関係ないただのファンになっているようなきがして。

 気がしてというか、そうなんだろう。

別に付き合っているからといって、特別扱いされるわけでもなければ、今だに私とアカツキが付き合っていることを知らない人はたくさんいる。

 それでも、ときどきアカツキと目線があったときは、これでもかと思うほど頬が上がりにやけがとまらない。

 
 
 それほどまでに私はアカツキを好いている 

 まぁ、一方的に。だと思うけどな…


 
 
 
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