いけない!?同居生活


「え、あ、あれ」

「悪い、巻き込んだ」

「・・・いえ。あの、すみません。覗き見するつもりはなかったんですけど、争ってるような声が聞こえて気になってしまって」

「いや・・・」





ようやく倖也さんは私の手を放す。
しっかりと自分の足で立つと、ちらりと倖也さんを覗き見た。

少し、苛立ちの浮かぶ表情。
あまり、会いたくない人だったんだろうな。



「・・・今日あった事は、春馬には言うなよ」

「え?春さん、ですか?・・・言いませんけど」

「言ったら、ぶん殴る」



こわっ!
この人、春さんに関することだとすごく怖いんですけど。
それだけ春さんを好きなんだろうけど。


別に、私春さんをどうこうしようなんて思ってないのに。
目の敵にしないでほしい。



「てか、お前、何してたんだ?」

「え・・・、あの、出かけるところで」

「は?出かけんの?なんでエレベーター乗ってんだよ」

「はい?」




あんたが乗せたんでしょ!



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