いけない!?同居生活


「―――バカバカしい」




浮かんだ想いに蓋をする。
いまだによく眠っている沙紀を見つめフッと息をついた。



このままの関係の方が、きっといい。
沙紀にとっても、自分にとっても。




「勘違いだ、こんなの」




諦めることはもう慣れた。
期待はしない。




「・・・春・・・さん・・・」




無防備な寝言。
これがきっと、沙紀の答えで。



これが、正しい形。




「ほんと、バカな女」





< 146 / 357 >

この作品をシェア

pagetop