いけない!?同居生活
第5章
バレンタイン
年明けから一か月。
バタバタと慌ただしく過ぎていった。
春さんと倖也さんは、あの時のギスギスした感じも次にはすっかりなくなっていて。
私は私で就職活動の方に身を投じていたから。
でも、そのおかげで無事に就職は決まった。
「就職おめでとう、さっちゃん」
「ありがとうございます」
報告もかねて、バーで飲んでいる私。
誠さんも久々だけど、相変わらず素敵な笑顔だ。
「事務だっけ?」
「はい。前の職と同業種なので、慣れれば大丈夫かと」
「そっか。頑張って」
誠さんはそう言うと他の接客に戻る。
誠さんって、彼女とかいるのかなぁ。
優しいし、気遣いできるし女の人ほっとかないだろうなぁ。