いけない!?同居生活
「で、できた」
すっかり日も落ちて、ようやく完成したガトーショコラ。
味見をして見たけど、なかなか上出来ではないか。
急いでラッピングを施す。
お世話になった誠さんにも。
それから、会えるかはわからないけど、倖也さんにも。
残った分は、私の明日のおやつにしよう。
ラッピングを済ませたガトーショコラを鞄に詰め込む。
一瞬、先輩の事が頭を過ぎった。
行きは少し怖いけど、春さんの上がりの時間に合わせていけば、一緒に帰れるかも。
誠さんにも渡したいし。
明日は月に一回ある定休日だから渡すなら今日じゃないと。
そう決めて、少し時間を遅らせることにした。
夜ご飯を食べていなかったことに気づいて、軽く済ませ、時間を見計らいマンションを出た。