いけない!?同居生活
「でも、別に男が恋愛対象じゃない。だからといって女も嫌いだけど」
「・・・そうなんですね」
「この姿でいるのは、本当に、過去の自分から逃げるため。すべての事から目を反らして、忘れて生きたいから」
忘れるため。
忘れたいほどの“なにか”があるってこと。
どんな、日々だったんだろう。
普段は明るくて、優しい春さん。
時折見せる悲しげな、苦しげな春さんは、過去に縛られてる春さんなんだろうか。
「春さん・・・」
「ん?」
「春さんが、どんな人でも、どんな過去があっても、私は春さんの側にいます。側に、いさせてください・・・」
私にできることなんてきっとない。
春さんを孤独から救い出してあげられる、なんておこがましすぎる。
なにもできない。
それでも。
側にいることはできるよ。