いけない!?同居生活




触れるだけの口づけ。
ゆっくりと離れた距離。



ようやく、何が起きたのか理解できたときには、ゆでだこのように赤く染まった顔。




「・・・ごめんね。さっちゃん」

「え・・・」

「もう少し・・・、時間をくれる?」





切なく揺れる春さんの瞳。
女の人のように綺麗な顔。

それなのに、私に見える春さんはとても男らしくかっこよく見える。




「ちゃんと、自分のこと整理が出来たら、あた・・・俺から、ちゃんと言うから」

「は、い・・・」

「待ってて、欲しい」




春さんにまっすぐ見据えられ。
飲み込まれそうなその瞳に。
私の胸はドキドキと高鳴る。




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