いけない!?同居生活


「えと、春馬くん。君はどうだった?」

「え・・・?」

「学校。楽しいこと、なにかあった?」



母親の問いに、春馬は戸惑ってた。
ずっと黙って黙々と食べてた春馬だったから、つまんなかったのかな。




「・・・食事中は、静かに食べなさいって・・・」

「それは家での話でしょう?ここは、大倉家なの。あんたんちのルールなんて忘れちゃいなさい。我が家のルールは、隠し事なし、食事の時間が貴重な親子の会話の時間なの」

「・・・た、楽しいことは・・・。ゆ、倖也くんとゲームしたこと。すごく、楽しかった」

「そっか。よかったね」

「うん。・・・楽しいってわかんなかった。皆、あれしたらダメとか、こうしなさいとかばっかだったから」

「・・・ふぅん」

「だから、すごく楽しい。ご飯がこんなに楽しいって、初めて知った」





春馬は、すごくキラキラしてた。
初めてそんな春馬を見た。


こんな風に笑えるんだ。




ああ、今幸せなんだ。




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