いけない!?同居生活


そう気づいたら、余計に春馬が気になった。
俺んちにいた時に見せた笑顔は、それから先他の場所で見たことがなかった。



あいつの家での立場とか、よくわかんねぇけど。
俺のわかんないくらいの重圧とか、しきたりとか、いろんなしがらみがあいつをがんじがらめに絡みとってて。



まるで、鎖に繋がれているみたいに。




「春馬!おはよう!」

「・・・おはよう、倖也くん」




俺に対して少しずつ笑ってくれるようになって。
時々、俺んちでこっそりご飯を食べて。


その時に見る春馬の笑顔が、すっげぇ嬉しくて。




この笑顔が見られないなんて、こいつの本当の家族はかわいそうだなって思った。





その後、春馬が家に押しつぶされて、女にトラウマを植え付けられて、春馬が俺の前でも笑えなくなって。





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