いけない!?同居生活
「ま、君みたいな綺麗な子の方が、俺も興奮するんだけどね。沙紀ちゃんは、正直タイプじゃないし」
「黙ってくれるかしら」
「俺の事好きだし、ちょろそうだなぁと思って、仕事も辞めたし後腐れないから手を出してみたけど。なんか、思ったのと違うんだよね」
沸々と、わいてくる苛立ち。
嬉しそうにこいつの事を話していた沙紀がよぎる。
だからこそ、余計に腹が立つのだ。
「予想外にガードが堅いっていうか、いい加減面倒でさ」
「黙れって、言ってんだよ!」
思わず、素で怒鳴っていた。
男は驚いたように目を見開き言葉を噤んだ。
「これ以上、沙紀に手を出したら、容赦しないから」
すごんで、そう怒鳴りつける。
そして沙紀を抱き上げると、男を置いて歩き出した。
ドクン、ドクン、と心拍数が上がる。
息が苦しい。