いけない!?同居生活


「さっちゃんも、起きてたんだろ?・・・寝てなって言ったのに」

「あ・・・」



誠さんの長い指が私の目元に触れる。
きっと、私の目元にも誠さんと同じクマができてるんだろう。


一睡も、できなかった。
なにもできない自分が情けなくて。




「そういえば、さっちゃん。昨日の人って」

「・・・前の職場の先輩で・・・」

「そっか・・・。んー、言い辛いんだけど」

「はい・・・。わかってます」



きっと、何かがあったんだ。
私が春さんに連れられて返ってきたってことは、春さんは圭汰さんとやり取りをしてる。
誠さんも、春さんが私と圭汰さんを追ったって言っていたし。


昨日、私は本当に酔ってなかった。
お酒は進んでたけど、春さんに言われたからちゃんと自分でセーブしてたつもり。


最後のお酒飲んで、急に視界が揺れたんだ。



それが、どういう事かくらい。
私にだってわかる。



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