南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )


「佑麻ちゃんっ!ヤッホー」


「わっ!び、ビックリした〜」


茉央ちゃんとの恋バナに花を咲かせていた私の肩に、後ろから両手がかけられ大きく肩を震わせた私。


「ごめん、驚ろかしちゃった?」

「工藤くんって、神出鬼没すぎ!」


私の肩に手を乗せて笑っているこのメンズは隣のクラスの工藤 俊哉(くどう しゅんや)くん。


栗色の髪の毛はストレートでとても柔らかそうにふわふわしている。
その整った顔で女子にとびきりの笑顔をばら撒いては、黄色い声があちこちで聞こえてくる。


「だって、佑麻ちゃん見かけたら声かけたくなっちゃうんだもん。」

「もっと普通に話しかけてくれればいいのに。」


そう言って頬を膨らませれば、『あ、その顔もかっわいい!』って。冗談言ってる場合じゃないのに。
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