南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
そんな桃城の子が、なぜこんなところにいるのかと疑問に思いながらも
「やっぱ、漂う女子力が違う」
私は自分との女子力の差に感動さえしている。
やっぱ、女子校は品があるなぁ〜。
そんなことを思いながらも、再び自分の席に戻った私はスクバへと手を伸ばす
「…おい、あれって南じゃねぇの?」
「うわ、まじかよ!」
「え、じゃあ…あの桃城の子って南の彼女?」
帰ろうとしていた私は、そんな男子の声に再び窓際まで走る。
う、嘘だ!そんな訳ない!!
だって、南くん彼女がいるなんて一言も
「……っ!」
言ってなかったのに…。
校門前、桃城の子と親しそうに笑い合うのは…やっぱり私の大好きな南くん。
「…南、彼女いたの?」
「私も…、し、知らなかった。」
突然、背後から声をかけられたけれど、振り向かずとも嶋中くんの声だと分かる。
「…そっか。」
嶋中くんは、私の肩にポンッと軽く手を乗せそのまま帰ってしまった。
そして南くんとその子も、そのまま一緒に見えなくなった。
ど、どどどうしよう。
南くんを好きになってから1番辛い。