南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
とは言え、
南くんに迷惑だって言われても、きっと私の気持ちは変わらない。
それだけはこの先も断言できる。
だから、余計……
「佑麻、俺のこと避けてる?」
「え?さ、ささ避ける?なんで私がそんな…」
いつも通り、帰ろうとする私は南くんと言う大きな壁に阻まれて
とっさに発した言葉は、いかにも【避けてます!】って言ってるみたいになっちゃった。
「…ふぅん。怒ってんのかと思った。」
「えっ?!なんで?」
いきなり顔を歪ませた南くんに、ドギマギを隠せない私は今、絶対に挙動不審だろうな。
「……夏祭りの、アレ。」
気まずそうに呟かれた言葉に、一瞬で真っ赤になる私は
”アレ”を勝手に”キス”に変換しちゃったけど、間違ってないよね?ね?
「…あ、えっと…」
”怒ってない”、そう答えようとしてハッとする。
そういえば茉央ちゃんに言われてたんだった。初めてじゃないこと強調しなきゃ。
…って、言っても小さい頃にお兄ちゃんと、なんだけどね?