南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「別に怒ってないよ、初めてじゃなかったし。」
「っ、?!」
別に嘘を吐いてるわけじゃないから、意外にもサラッと言葉は出てきた。
そんな私を見て、目を見開く南くんて失礼だと思うんだけど。
私が初めてじゃなかったこと、そんなにびっくり??
「…なんだ、それ。」
「え?ちょ、南く、ん」
私に背を向けて歩き出す南くん。
自分から話しかけてきたくせに…なんだよ!!ばかー!南くんのアホー!ハゲ〜!!
※もちろんハゲていません。
南くんが階段を降りていくのを見届けて、ふぅと息を吐く。
南くん…なんか怒ってた?
練習着だったし、今日は部活かあ。昨日は、部活休んだのかな?
わざわざ、あの子のために。
黒い感情が心の中に渦を巻いて、このモヤモヤから早く解放されたい!!って叫んでる。