南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )


しばらく、冷めた目つきの南くんに見つめられ、私は容疑者か!とツッコミたくなるのをひたすら我慢する。


なななな、何ですか!!!

その視線だけで、私の心臓がどれだけ過労状態に陥るか南くんは分かってるの?


「…なんで、避けてんの?」


!!!

バレてるーーー!!!

避けてたのバレてるーーー!!


「え…っと、何のこと?私、全然避けてな、っ!」


ここは、廊下の突き当たり。
突き当たった先には、トイレと空き教室が2つ。


つまり、教室側からは死角になるわけです。


「み?みみみみ!!!」

「…いや、”み”しか言えてねぇし。」


だって!だってだって!!


目の前にはドアップで南くんの顔があって、私の顔の両サイドに南くんの腕。


つまり、私は今……


「か、壁ドンっ」


「……で、何で避けてんの?」



無理、無理無理!!!


「〜〜っ!」

こんな状況で、いや…こんな近くで言葉を発するなんて私には出来ない!



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