南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )


「森坂?…どうかした?」

「えっ!あ、ごめん…」


ボンヤリしてたらしい私は、嶋中くんの声でハッとした。


「俺のこと好きになった?」



クスッと笑う彼は、やっぱり南くんにも負けないくらいのイケメン。


きっと、他の子がこんな笑顔を向けられでもしたら1発KOだね!うん。


あ、もちろん私は南くんだけ。
他の男の人にドキッとすることなんて……ない、こともなかったような。


「違うの、お兄ちゃんにするなら嶋中くんみたいな人がいいなぁって」


「お兄ちゃん…ねぇ。」


「ほら、嶋中くんって包容力に溢れてるでしょ?だからお兄ちゃんだったら「別に、彼氏でも良くない?」


「え…」


アンケート用紙から顔を上げた嶋中くんと不意に目があってそらせなくなる。


「包容力…。俺が森坂の彼氏になったら全部 包んでやるのに。」


「っな、…まぁ、でも嶋中くんの彼女になる子は幸せだろうね。」



からかわれたんだって分かってても、やっぱり多少はドキッとしてしまうものだ。


ごめんね、南くん!!
でも、私が好きなのは南くんだけだからね!!!

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