南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「ね、森坂は南のどこが好きなの?」
どこって…?
そんなの語りだしたらキリがないよ!!
南くんの好きなところを挙げろ…なんてテストがあったらどこまでもかける気がするから怖い。
いや、その前にきっと時間が足りなすぎる。あと、回答用紙も。
「…そんなの全部だよ!!」
「…南くん、南くん…ってさ?俺けっこう妬いてるんだけど。」
「…えっ…?あ、あの…」
何それ、何で嶋中くんがヤキモチ…
え、嶋中くんって…もしかして
もしかして、もしかすると…
南くんのこと好きだったの??
そ、それはごめん!
私ばっかり南くんのこと追いかけ回して嶋中くんのチャンスを潰してきてごめん!
そうだよね、今の時代…男の子が…男の子を好きでもおかしくないもんね。
全然、気付かなかった。
「…っ、テンパりすぎ、つーか森坂 可愛すぎ。」
「え?ちょ、嶋中く、」
机を挟んで向こう側にいたはずの嶋中くんは、机から身を乗り出して
そのまま私を引き寄せると、
「っ!!!」
そのまま唇が重なった。