南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「お前が誰と何しようと、俺には関係ない。」
…ズキンッ
痛い。
ただ痛い。
こんな感情知らない。
知りたくなかった。
やだよって、行かないでって、言いたいのに…こんな時に意気地なしが邪魔して何も言えないなんて。
「ただ、2度と俺に話しかけんな。」
「ーーーっ」
低く、冷たく、だけど大好きな声で。
【2度と俺に話しかけんな。】
その言葉が私の体を支配する。
なんでこんな事になってしまったんだろう。なんで…どうして…
階段を降りていく南くんの背中をただ見つめながら、その場にうずくまれば
我慢してた涙が滝のように溢れ出して止まらない。
「み、なみく…うっ…うぅ」
南くんの中の私はきっと
【男なら誰でもいい尻軽女】なのかな。
枯れることのない涙を我慢することなく流しても、この気持ちが晴れることはない。