南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
そしてフワッと香るのは、南くんの…シトラスの匂い。
抱きしめられてるんだって分かっていても、状況に頭がついていかなくて
「独り言、長すぎ。」
「ご、ごめんなさい。」
なぜか南くんの腕の中で説教を受ける私。
「…何なのお前…ほんと。」
こ、これは存在そのものを否定されているのでしょうか。
って、てか、本当にどうしたの南くん!!
抱きしめられている、そう意識するたびに体が熱をもっていく。
「…お前が消えれば、一緒にイライラも消えると思ってた。」
「…ん?」
「でもイライラは消えなかった。…イライラだけ残して消えるとか卑怯。だから…戻って来れば。」
「っ!」
そ、それってさ…
それって!!
「…南くん、それって!!私のこと好きってこと?」
「は?思考回路どうなってんだよ。」
え??違った???
今の雰囲気は絶対にそういう流れだったじゃん。一種の告白にさえ聞こえたよ??耳鼻科行こうかな。いや…耳で聞いたものを変換するのは脳?…脳外科かな。