南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )


「……じ、実はこの班にいるの…」


「この班に!?それってチャンスじゃん!」


黒崎ちゃんにガッツポーズを見せる私。


「そうなの、修学旅行で…告白…しようと思ってて……!」


胸の前で、手を組んで必死に話す黒崎ちゃんが可愛くて、もう応援する!!


「私、応援するよ!!…それでそれで?誰なの?」


「えっと……」


恥ずかしそうに、言おうか言わまいか迷っている黒崎ちゃん。


班の中に好きな人がいるのかぁ〜…


じゃあ宮坂くんか、山田くんか、南くんってことか。


…ん?待てよ?…南くん…?

南くん………


南くんの可能性もあるノォオオーー!!!!!??

やばい、私…応援するとか言っちゃった!!どどどうしよう!!


ダメッ!!それはダメッ!!困る!!
だって、私も南くんが好きなの!大好きなの!だから…

だから…!!



「私……!!」

「だっダメーー!!」


「山田くんが好きなのっ!!」


……………。


…………。




「へ……?山田…く、ん?」


「そう、私…山田くんの笑顔が好きなの。」


「山田くん…!山田くんかぁ!

良かった…南くんじゃなくて良かったぁ〜…」


一気に肩から力が抜けて、ストンとその場に座り込みたい気分。


< 166 / 288 >

この作品をシェア

pagetop