南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「俺たちは2人で撮ろうね。」
「みんなで集合写真撮って、その後に2人の写真も欲しいなぁ〜」
でた、相変わらずお暑い2人組。
それですよ、その展開を熱望していたんですよ。
現実、寝言扱いだからね?君たち2人はまだ夢から覚めてないだけだからね?
なんて、負け惜しみをしてみても…ちっっっとも心が癒されない。
「いいなぁ…」
「撮ってやればいいのに、瀬那も。」
私のボヤキを聞き逃さなかった宮坂くんは南くんを肘でつつくけれど、対する南くんは尚もポーカーフェイスのまま旅行雑誌に視線を落としている。
この男、デキる。
親友の発言をここまで華麗にスルーなんて、ただ者じゃない。
もはや宮坂くんの声なんて耳に入ってないな、こりゃ。
「いいよ、私は。宮坂くんと茉央ちゃんが仲良く撮ってる間、自撮りでもしてるから。」
「あーあ、佑麻ちゃん拗ねちゃった。」
「じゃあ、俺はその間 玲奈ちゃんと2人で撮ってもらおっかな〜」
なっ!なぬっ!!!
山田!今、お前なんて?!
『玲奈ちゃんと2人で撮ってもらおっかな〜』だと?!
ふっっざけんな!大歓迎だよ!
「ほ、ほんと?…ぜひお願いします…」
わぁ、嬉しそう。
黒崎ちゃん笑顔可愛すぎる。
良かったー!これで可哀想なのは…あ、私だけか。
いいよ!分かってたから!!怒