南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「森坂?」
「あ、嶋中くんごめん!ボーッとしてた!」
掃除の時間はとっくに終わったってのに工藤くんの事を考えてた私はまだほうきを持ったまま階段に棒立ち。
同じ掃除場所の嶋中くんが呼びに来てくれたからよかったものの
このまま放課後まで棒立ちしてるところだった。
「何かあった?」
「……もし、友達だと思ってた人に…突然 告白されたら…って、ううん!何でもないの!」
何を言おうとしてるんだ私は。
嶋中くんにこの戸惑いを伝えたって、どうしようもないのに。
茉央ちゃん!茉央ちゃんに聞いてもらお!
「……誰かに告白された?」
「え!!な、なんで!?」
「森坂、分かりやすすぎでしょ。…誰にされたの?」
私って、鈍い上に分かりやすいの?
それって単細胞の極みじゃない?
すごい今悲しいんけど。
「あ、いいの!本当に!自分で解決するから!」
茉央ちゃんに早く話を聞いて欲しくて、ほうきを用具入れに戻すと教室へと歩き出す私
それを引き止める、嶋中くん。