南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
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「何その美味しい展開!!少女漫画みた〜〜い!」
「真剣に悩んでるんですが。」
学校帰り、いつもは宮坂くんと帰る茉央ちゃんは私のために宮坂くんと一緒に帰るのを断ってくれた。
やっぱり、持つべきものは親友。
近くのHoney caféでお互いタピオカミルクティを飲みながら、向かい合っている今…
なぜか茉央ちゃんは楽しそう。
「私はそうだと思ってたよ。佑麻ちゃん鈍すぎる。」
「え!?そうなの!?…やっぱり、私鈍いのか。」
薄々 勘付いていたことを、茉央ちゃんに指摘されてしまえば、やっぱりそうなのかと認めざるを得ない。
「でも、これで南くんも動かないかなぁ?…南くん、佑麻ちゃんのこと気になってきてるよね!」
「え!う、嘘だ!!」
「鈍い!鈍すぎる!佑麻ちゃん、ピンチはチャンスなんだよ?さり気なく南くんに2人から告白された事を伝えてみて。」
……んー。そうは言われても。
私が鈍かったのは認めるし、謝る。でも南くんが私のことを気になりだした…とは到底思えない。
そんなこと言ったら、また”鈍い”って怒られるのかもしれないけど。
「じ、じゃあ明日…伝えてみようかな。」
ここは素直に、茉央ちゃんに従うのが今の私には1番。
きっとそうだ。
「え?明日?だめだめ!今日の夜!」
そんな私にさらにダメだしをした後
”会えない時間に佑麻ちゃんのことを考させる!これがポイントだよ”と人差し指を立てる茉央ちゃん。