南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「……興味ない。」
「えっ!?」
そんな淡い淡い夢物語を想像していた私の耳には、本当に本当に”興味ない”のが伝わってくる南くんの声が届いた。
「……誰のためにやってんの?」
「…み、南くんに可愛いって!少しでも思ってもらいたくて頑張ったに決まってるじゃん!!」
苦手な早起きだって、今日は苦じゃなかった。南くんに可愛いって言ってもらうためにって…それだけであんなにもルンルンした。
「…へぇ。俺のため?」
「そ、そうだよ、南くんのため。」
南くんのキリッとした目つきに息を飲む。やっぱり、南くんは1mmも私のことなんか好きじゃないんだろうな。