南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )
「正直に言え。」
と、どこまでも圧力をかけてくる。まるで圧力容器に封入された気分だ。
「…み、南くんが暇なら遊びにでも…って思っただけ、です。」
って、なんでこんな噛み噛みなんだ自分!
本当は私も誕生日なんだ〜って言ったら…南くんはどうするのかな?
…って、乙葉ちゃんの誕生日の方が大事に決まってるじゃん!!可愛い妹なんだから!
彼女でも何でもないのに、私も誕生日だからお祝いして欲しいな!なんて、やっぱり最上級に図々しいわ!!
「ふぅ〜ん……夕方までなら。」
「…へ?……夕方まで?」
「遊びに行ってもいいってこと。」
「っ、ほ…本当に!?」
「嘘ついてどうすんの。」
うひょーーーー!!!!!
その冷めた顔も素敵ですね、南くん!
いい!いいよ、もう!夕方までありゃ十分だよ!てかむしろそんなにお時間頂いてありがとうございます!!!
南くんに会える誕生日。
例え南くんが私の誕生日だって知らなくたって、誕生日に好きな人と学校以外で会える…そんな素敵なプレゼントはない。
「でへへへへ。」
「…キモい。」
「ぐへへへへへ。」
「………はぁ。」
隣から盛大なため息が聞こえようと、今の私にはどうって事ない!!
帰ったら茉央ちゃんと黒崎ちゃんに報告しよう。