南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )


南くんは無言で中を確認して”あぁ、部活のやつか”とボソッと呟いた。


南くんはサッカー部。そう言えば先生も遠征の参加申込書とか言ってたっけか。


「…あと、これ。熱があるって聞いたから良かったら。」


ここへ来る前にスポーツドリンクと、プリンやゼリーなどなど…熱があっても食べられそうな物を買ってきたんだけど、


南くんって、甘いもの大丈夫かな?


「……わざわざサンキューな。」

「っ!」


一瞬ためらったようにも見えたけど、南くんは私から袋を受け取ると、滅多に見せてくれない笑顔で笑った。


「…早く治してね?会えないの寂しいから。」


って、何言ってんの私!……と思ってはみたものの…恥ずかしいなんて感情は今更、かな。

普段から散々、気持ち伝えてるんだもんね。
< 24 / 288 >

この作品をシェア

pagetop