南くんの彼女 ( 熱 烈 希 望 !! )

え…私また呆れられた？！

どこだ！？…今度はどこで……


あー！”彼女になれば”ってのが、ジョークだったの？！それを本気で捉えちゃったから…呆れられたのか。


「……素直になるって、難しい。」

「え？！」


色々考えてた私に、


「佑麻、」

「…は、はい。」


どこか改まった南くんの声が聞こえて来て、思わず身構えた。


「悔しいけど、俺の負け。」

「……それって…」


そう聞き返した私に、クイっと口角を上げた南くんは静かに囁く。


「俺、お前のこと好きみたい。」


その顔は、やっぱり余裕そのもので。いつだって、私はいっぱいいっぱい。


「〜〜っっ！！///」


真っ赤に染まる私を見て、満足気に笑う南くんは…こりゃまたすごくカッコよくて。

私はきっと一生分の幸せを、今ここで使ってしまったんじゃないかと思う。


「…ね！も、もう1回！！南くん！！」

「やだ。」


「けっ、ケチ〜〜！！」


でも、

それでも、いい。


「で？彼女になってくれんの？」

「っ！ななな、なる！なります！！彼女にして下さい！！南くん大好きです！！！」



これ以上に望むことなんて、私にはないんだから。